写真展ではありませんが、「生誕140年 吉田博展」は一見の価値があります。私はヨセミテ公園や渓流の版画の印象が強かったのですが、展示を見ると油彩、水彩などの画業の多彩さに驚きます。アメリカのみならず世界各地を旅して描いた作品が多いことも、当時の海外渡航事情を想像すると驚異的です。
で、作品ですが、関東大震災をきっかけに手掛けたという木版画がやはり圧倒的です。水に映る陽の光のグラデーション、夕景の中にぽつんと光る灯りなど、版画という比較的ダイナミックレンジの狭い技法を用いながら、そこに光の存在を感じさせる技術は本当にすばらしい。
写真表現にも大変参考になります。
8月27日まで 損保ジャパン日本興亜美術館
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