ギャラリーE&M西麻布で始まった 「土居慶司 オイルプリント写真展」にお邪魔しました。
パンフレットによれば「19世紀末に始まったピクトリアリズムのひとつであるオイルプリント」を用いたそうです。お話をきくと、水彩画用紙にゼラチンを塗り、感光性を持たせてネガを密着焼きしてから油性絵の具を塗布するとのこと。絵の具の塗り方で仕上がりも変わり、極めてシャープな描写から、ソフトな表現まで多彩です。多くの古典技法と同様、紫外線で密着焼きするのに拡大ネガが必要ですが、リスフィルムがいまでも入手可能(しかも安い!)という情報もいただきました。
クラシックな建物や風景を眺めていると、迷宮に迷い込んだような錯覚にもとらわれます。案内状にある写真は、古城の塔かと見えたのですが、実は何の変哲もない杭ということで、まさに土居マジックです。
いままでも多くの技法にチャレンジされてきた土居氏の、あらたな境地に触れました。
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