渋谷駅から程近いイメージフォーラムで映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」を観ました。
家政婦やベビーシッターをしながら、誰にも見せることのなかった(未現像のフィルムに至っては自分さえも見ていない!)写真を撮り続けた謎めいた女性の足跡を追ったドキュメンタリー映画です。
古い写真を探し、オークションで箱いっぱいのネガを買った青年が、その内容に驚き、インターネットで公開したことから俄かに絶賛されたというまさに伝説を地で行くような物語です。
主に50年代以降のアメリカで市井の人々を撮った写真はロバート・フランクやダイアン・アーバスなども髣髴とさせ、彼女が並々ならぬ力量を持っていたことがわかります。
映画は青年が生前の彼女を知っている人たちにインタビューすることで、その風変わりな生き方を徐々に明らかにしていくことに主眼が置かれていますが、欲を言えば作品の分析など、もっと写真そのものを見せて欲しいと感じました。
捨てられる寸前だったネガを発掘し、その価値を見抜く若者がいたということが奇跡とも思えます。 写真文化にはまだまだ知られていないことが多々あるのですね。
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