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2018年12月6日木曜日

村上友晴展と内藤明展

季節外れの暖かさから、師走相応の気温になってきたようです。

目黒区美術館の村上友晴展最終日。
この画家のことは初めて知りましたが、「描く」というよりは、刻みつけるといった途方もない作業で創られたという作品が並んでいます。https://mmat.jp/media/sites/2/20181013press.pdf

自分が気になったのは「詩篇I」と題された8枚組の小品。
A4ほどの紙の中央、数センチ四方に微細なテクスチャが描かれています。キリスト教の祈りをテーマにしているそうですが、なぜ偶数なのだろうか、などとあらぬことを考えながらしばらく目を凝らしていくうちに、自分の内部にあるものが現れてくるような感じに襲われます。
この作家が自分の作品を「完成した」と判断するのはいったいどのような条件なのでしょうか。

ついで、高田馬場 Alt_Medium 内藤明写真展 once

おりよく先生が在廊でお話を聞くことが出来ました。明るい風景でありながら、漆黒の闇から現れてきたような世界が広がっています。印画紙も最大黒濃度が高いものを選ばれたとか。撮影のスタイルからプリントまで、きわめてつよいこだわりを感じる展示です。
中に数点、拙宅近くの公園で撮影されたものがありました。キャプションを見るまではそれと気づかなかったのですが、見慣れたものも視点を変えることで全く違った世界が描けると、改めて思い知らされた次第。

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