受付でキャプションが書かれた冊子を借りて鑑賞する仕組みはユニークで、壁面に作者名やタイトルがないのですっきりした印象です。周囲に人がいなければ、作者やタイトルの当て比べをするのも一興でしょう。
かく云う私も、その冊子を見ずに作者やタイトルを思い出そうとしたのですが、認知機能の衰えに愕然とする羽目になりました。
かつて研究会での講演で、細江英公先生がこんなことを言われたのを思い出しました。「もしクラシック音楽に詳しいと自称する人が、ベートーベンを知らないと言ったらその人は信用できないだろう。同様に、ポール・ストランドを知らない写真の専門家は信用できない。」
工芸大学創立100年記念というだけあって、古今の名作が展示されていて圧巻です。最後がタルボットの「自然の鉛筆」というのも凝った演出です。
作品を見ていると、個々のプリントのクオリティもさることながら、これだけ多くの人々が、それぞれの思いで作品を創ったことにも圧倒されました。
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