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2023年6月11日日曜日

古谷津純一写真展 『残像』 - 木々の中の散歩道 -

 6月10日の例会が終わってから、有志数人で中野のギャラリー冬青で開催中の 古谷津純一写真展『残像』- 木々の中の散歩道 - にお邪魔しました。関東が梅雨入りしてから間もない時期ですが、幸いなことに雨にはあわないで済みました。

従来、古谷津さんの写真は8×10を使い、きわめて精緻な描写をされてきましたが、今回は一転してコットン ラグベース印画紙を使い、柔らかな雰囲気になっています。

一見すると写真の教科書に載っている、スティーグリッツや福原信三などの描写をほうふつとする穏やかで情感に満ちたスナップショット風ですが、そのイメージを仕


上げるためにはまず小型カメラで撮影・現像してから改めて大判で撮るなどの周到な準備を重ねているそうです。タイトルの「残像」にはそんな意味が込めてあるというお話でした。

プリントの仕上げにも、ハイライトとシャドー部には異なった調色剤を使うスプリットトーニングを行うなど、撮影準備から機材選び、プリント作業すべてにご自分のイメージを定着するためのこだわりが詰め込まれています。

こんな写真談義をしていると本当に時を忘れます。

蛇足: 古谷津さんの地元、野田付近で売られている「焼ねぎ千葉味噌」は、ご飯が無限に食べられるという絶品です!

2023年6月3日土曜日

Monochrome Film Workshop展、「架空の街」展

未明から午前中は台風の影響で大雨となった土曜日、昼過ぎには天気も回復してきたので、写真展をふたつ観ました。どちらも地下鉄有楽町線の沿線と云える場所です。

Monochrome Film Workshop展

会員であるS氏が講師を務めている暗室ワークショップの終了展で、7名が展示しています。作風も展示方法もひとそれぞれで個性があり楽しめます。


形や動き、そして意味などの共通性によって異なるショットをペアにして展示したW.P.さんの作品は、着想とプリント技術がみごとです。

また、海外取材かと思える写真が代官山周辺の旧山手通り沿いで撮ったものと聞き、見慣れた場所に異世界?をみる、写真ならではの表現に感心しました。

初めて訪問したgallery niw は落ち着いた、よい雰囲気の会場でした。

江戸川橋から地下鉄に乗り、有楽町でおりてすこし歩きます。

鈴木彩百写真展 架空の街

たまたま手にしたDMの写真が造形的で興味をそそられたこともあり、足を伸ばしてみました。タイトルも謎めいています。作者のおなまえは「あやも」と読むそうです。 

都市のデザインを、主に仰角できっぱりとパースをつけ、コントラスト高目な白黒写真に仕上げてあります。

会場は老舗の画材店 月光荘の地下ですが、狭いのと観客が多いこともあってゆっくりお話をきくことが出来ず残念でした。