ナポレオンも愛用したという歴史のある銀器の店で、銀のフォトフレームに収められた写真は、通常の写真展とは一味も二味も違う宝石のような光を放っています。
アーティストステートメントに「写真が発明されて以来、その感光材料としてシルバーが使われてきました。 シルバーの美しさが時代を写し撮ってきたのです・・・」とあるように、色彩豊かな花をあえて白黒写真で表現するのは、(私が知る限り)この作家の一貫した姿勢です。その作品は、色彩を殆ど排除した銀器との相性がことのほかよいように思えます。華やかな光を反射する銀と、光を吸い取り固定する銀粒子との対比のおもしろさでしょうか。

このような写真展がなければ、まず足を踏み入れることのないシルバーの世界に、ゴールデンウィークの初日に訪れることができました。
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