厳密にいえば写真展ではないのですが、市谷のDNPプラザで開催中の「大辻清司 「フォトアーカイブの新たな視座」を支えた技術」展を観ました。(12月15日まで)
大辻清司生誕100年を記念した展示は武蔵野美術大学美術館で行われたのですが、プリントが残されていなかった作品をオフセット印刷で新たに「プリント」したそうです。その技術を紹介しています。オフセット印刷とはいうものの、印刷機で大量に刷るものとは違い、職人技の手作業です。インクも特別なブラックとグレーを使い、さらに表面をコーティングするので光沢感が均一になり、ほとんどゼラチンシルバープリントと区別がつかないレベルです。
この技術を写真集などの印刷に使えないかと質問したところ、そのような予定はなく、仮にできたとしても、とんでもなく高いものになるだろうというお話でした。
また、作品の展示はフレームを使わず、マットに入れたものを壁に固定してありましたが、プリントとオーバーマットの間には低反射のシートが挟んであるそうです。そのシートも高価で、一枚分がン万円もするそうで仰天しました。
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