「人間はなぜ美を感じるのか?」と、帯にあるこの本をようやく読み終えました。
(V.S.ラマチャンドラン著 山下篤子訳 角川書店)
最近の脳神経科学の様々な所見から、人間の自己とは何かについて考察した大著です。
冒頭の問いにストレートな回答が用意されている訳ではありませんが、私が以前から疑問に思っていた「カラー写真より白黒が美しく感じることがあるのはなぜだろうか?」ということには重要なヒントがありました。 本書によれば「スケッチの方がフルカラー写真より効果的なのは、脳に注意のボトルネックがあるからかもしれない」(313ページ)ということです。
省略や強調が大切なことは今更言うまでもないことですが、それらの経験則に科学的な実証の光が当てられつつあることに、大きな期待と若干の不安を感じました。
0 件のコメント:
コメントを投稿