竹橋の近代美術館でクーデルカ展を見ました。 (来年1月13日まで)
http://www.momat.go.jp/Honkan/koudelka2013
プラハの春で有名なこの写真家の、ジャーナリスティックな面しか知りませんでしたが、この回顧展で認識が一変しました。
極めて象徴的に、シンメトリーな画面構成を意識しています。 それは犠牲者の追悼デモ、ジプシーの人々、葬儀、立小便をする男たちにまで及んでいます。
しかし何より打たれたのは、カオスと題された最近のパノラマシリーズで、解説にもあるように「破壊を恐れつつ魅了されもする人間の性向を露わにして」います。
この夏に観たグルスキーが作り物の極地とすれば、クーデルカは現実の世界の中に予兆を感じ取る一方の極でしょう。 どちらも巨大なプリントを前にした時の神秘的な印象は圧倒的です。
(上階の常設展にはグルスキーの初期作品もありました。)
今年は必見の写真展に恵まれているようです。
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