秋晴れの日曜日、上野の国立博物館でデュシャン展へ。
宣伝が行き届いているせいか、難解な?現代アートでありながら随分混雑しているようです。100年近く経っているので、十分市民権は得ているのでしょう、第一次大戦などの大きな社会的背景がどれほど彼の考えに影響したのか、あまり深く考えずに楽しむことが出来ます。
興味深かったのは、デュシャンが自作のミニチュアやメモなどを箱に入れたものを「作品」にしていること。「箱に入れる」ということで、ただの複製も秘密めいた、魅力のあるモノになるような気がします。なかでも「Lumiere et Jougla」という乾板か印画紙と思しき箱は、箱そのものにも惹かれました。
この種の企画展としては珍しく、殆どの作品が写真撮影可となっています。それは良いのですが、会場でひっきりなしにスマホのシャッター音がひびくのは少しうるさい。
逆に「撮影不可」の展示はマン・レイのプリントであることが多いようです。
展示の最後には「遺作」の映像が「堂々と」上映されています。以前、杉本博司の展示で想起したのですが、この遺作も秘密の「箱」のように思えてきました。
観終わってから、隣の「旧博物館動物園駅」の公開に立ち寄ると、なんと「本日の整理券は終了しました」とのこと。それでも、初めてここの扉が開いている様子を見ることが出来ました。
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