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2020年10月26日月曜日

写真展巡り

秋晴れのさわやかな土曜日、都内のギャラリーを巡りました。

まず、PGIの圓井義典展「天象(アパリシオン)」。日常のなにげない風景と、意味ありげな花のアップが並んでいます。ギャラリーの解説には「事物と作者の関わりの結果としての画像の羅列、一般的な意味に交換できないスナップショットの連なりに、見ている私たちは知らず識らずそこから一つの意味を見出そうとするはずです。」とあります。写真一点ずつではなく、そのつながりを読み取ることが求められているようです。かなり難しい・・・

麻布十番駅から四ツ谷に出てポートレートギャラリーの「トリプレットの会」展。三枚組のクラシックなレンズで三人の作家が撮影したゼラチンシルバープリントが並んでいます。都会の中で、木漏れ日をとらえたショットなどは美しいものでした。
骨董通りのギャラリーストークスでは服部一人「Days in Africa」。現地で何年も暮らして撮影したという力作。アグファの印画紙がなくなると知って買い占め、冷凍保存しておくほどのこだわりを持つ作家です。
天気が良いので六本木通りから渋谷を通り越し、池尻大橋のモノクロームギャラリーレインまで歩きました。泉大悟 「Gelatin Silver Print」 展。おもにヨーロッパの街角でとらえた光が主役です。静謐なイメージはハマースホイを思わせるものもあり、楽しめました。
ギャラリーで道順を教えてもらい、さらに下北沢までも歩いてみました。表参道から通算すると60分以上は歩いたことになります。一日中マスクを着けていても、さわやかな気候のおかげで気持ちよく歩くことが出来ました。




 


2020年10月18日日曜日

浪漫の系譜 梅野亮展

 写真展用のプリント作業で暗室に入っていると、旧会員のYさんから展覧会の図録が届きました。梅野亮という未知の画家の展覧会で、東御市(とうみし)梅野記念絵画館という、長野県の上田に近い美術館で来年1月まで開催中とのことです。

添えられたお手紙によると、この画家はYさんの高校時代の親友で、「人生で唯一天才だと思った」人だそうです。図録に見る肖像画の多くは青い目を大きく見開き、どこか遠くを凝視しているようです。
Yさんは写真のみならず美術史にも造詣が深く、しゃべりだすと機関銃のように豊富な知識がほとばしる人です。そのYさんをして天才と言わしめた画家の作品は素晴らしいものでしょう。
展覧会には関連の作家も展示されており、美術には疎い私でも聞き覚えのある有本利夫や小杉小二郎といった名前が見えます。そしてYさんの写真も!

信州の秋はこれからが見ごろでしょうか。

2020年10月14日水曜日

Gallery Y

ゾーンシステム研究会のメンバーが時々グループ展を開かせていただく、つくばの Gallery Y を訪問しました。現在は”-shirt”という個展を開催中です。

ビルの2階で、予め展示内容を知っている人が訪れるようです。

衣服についてはあまり(というか全く)知識もないのでうまく表現できませんが、既存の常識にとらわれないというモノづくり(縫製もすべて自分で行っているそうです)にははっきりとした自己主張があります。https://designlablights.com/

現在は世界的なブランドになっているデザイナーもこんなところから出発したのかな、などと想像してしまいます。実用品の枠を超えた立体作品として鑑賞しました。


ギャラリー入口。

ディスプレイ用の枠も自作だそうです。

素材や工法を組み合わせることで、既存のシャツというイメージを超えた何か、になっています。