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2024年5月8日水曜日

土居慶司 オイルプリント写真展

 ギャラリーE&M西麻布で始まった 「土居慶司 オイルプリント写真展」にお邪魔しました。

パンフレットによれば「19世紀末に始まったピクトリアリズムのひとつであるオイルプリント」を用いたそうです。お話をきくと、水彩画用紙にゼラチンを塗り、感光性を持たせてネガを密着焼きしてから油性絵の具を塗布するとのこと。絵の具の塗り方で仕上がりも変わり、極めてシャープな描写から、ソフトな表現まで多彩です。

多くの古典技法と同様、紫外線で密着焼きするのに拡大ネガが必要ですが、リスフィルムがいまでも入手可能(しかも安い!)という情報もいただきました。

クラシックな建物や風景を眺めていると、迷宮に迷い込んだような錯覚にもとらわれます。案内状にある写真は、古城の塔かと見えたのですが、実は何の変哲もない杭ということで、まさに土居マジックです。

いままでも多くの技法にチャレンジされてきた土居氏の、あらたな境地に触れました。

2024年5月1日水曜日

マイケル・ケンナ写真展 JAPAN

 代官山 ヒルサイドフォーラムのマイケル・ケンナ展にいきました。

以前この場所に行ったのは、何と十年も昔のことでした!

会場は写真撮影自由という、太っ腹な企画でした。

ミニマリズムの極致のような表現がわたしたちの感性に響くのでしょうか。

ケンナの人気はずっと衰えていないようです。

国画会展覧会

 5月1日はあいにくの天候でしたが、国立新美術館に国画会展覧会を観に行きました。第98回という伝統のある展示で、内容も絵画、彫刻、工芸と膨大です。

会員の橘田さんが写真部に出展しておられます。開場後の比較的早い時刻に伺ったのですが、GW最中という事もあってにぎわっていました。ゼラチンシルバープリントの作品はほかにも何点かあり、ほっとするのはこちらが古くなったせいでしょう。

出展作にも傾向はあるようで、かつてはコンピューターで手を加えたことを強調するような作品が目立ったのですが、最近は落ち着いてきたという印象です。言葉は悪いかもしれませんが、新しいおもちゃで遊ぶのにも飽きてきた・・・ということでしょうか。