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2026年7月12日日曜日

解体中の川崎市市民ミュージアムで撮影

 川崎市市民ミュージアム(川崎市中原区・等々力緑地内)は、令和元年東日本台風による内水氾濫で地下収蔵庫が浸水し、大きな被害を受けました。

長らく休館が続いていましたが、等々力緑地での復旧は断念され、建物は解体のうえ、多摩区の生田緑地ばら苑に隣接する区域へ移転することになっています。

新しい施設でも展示やコレクションの方針は維持される予定とのことです。しかし、新しい敷地は等々力緑地より狭くなるため、現在の建物をそのまま再現することはできず、施設のあり方はゼロベースで検討されているそうです。

説明会では、学芸員へのアンケートの結果として、写真暗室のような利用目的が限定される部屋は、本来の用途で使われなくなってしまった例もあったと伺いました。そのため、新施設では用途を限定した部屋は設けず、多目的スペースを中心とした構成になるとのことでした。

時代の流れとはいえ、使いやすい暗室だっただけに、アナログ写真を愛好する者としては少し寂しく感じます。

市民ミュージアムは、ゾーンシステム研究会代表の中島先生がゾーンシステムのワークショップを始められた場所でもあります。

私もここで中島先生や伊奈先生のワークショップに参加し、その後は写真ワークショップ修了生で構成される写真部会(本日写真家協会(ほんじつ写真家協会)日曜カメラマンにはピッタリな名前です。)にも参加していました。何度も足を運んだ、私にとって思い出深い場所です。

伊奈先生がFacebookに投稿された解体工事の写真を見かけ、「最後の姿を自分の目で見ておこう」と思い、7月5日に久しぶりに市民ミュージアムを訪れました。

解体工事の様子は、隣接する「ふるさとの森」から金網フェンス越しに見ることができます。工事はかなり進んでおり、映像ホール、レストラン、エントランス、ミュージアムショップ、逍遥展示空間などは、すでに更地になっていました。川崎市市民ミュージアムは、上空から見るとアルファベットの「C」の中央に屋根を架けたような特徴的な形をしています。しかし、その屋根はすでに取り壊され、現在は「C」の部分にあたる建物だけが残っています。そこには写真暗室をはじめ、市民向けワークショップが行われた部屋や、川崎市内の小・中・高校生の図工・美術作品が展示されていたエリアがありました。

本当はハスキー4段程度の高さがある三脚ならフェンス越しに撮影できそうでしたが、あいにく持っていませんでした。そこで、ガードフェンスに雲台のパン棒を固定し、カメラを支えて撮影しました。

4×5判カメラのピントグラス越しに市民ミュージアムを見つめると、在りし日の風景が次々と思い浮かびました。

写真を学ぶきっかけを与えてくれた川崎市市民ミュージアム。
「ありがとう。」
そんな気持ちを込めて、静かにシャッターを切りました。