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2024年3月13日水曜日

フィリップ・サルーンの「愛おしい日常」

 目黒駅から権之助坂をだらだらと下ったところにあるJam Photo Galleryで、フィリップ・サルーン写真展を観ました。

このギャラリーを訪れるのは何と5年ぶりでした。

サルーン氏は写真家であり、プリントアーティストでもあったひとで、2020年に77歳で亡くなったそうです。2003年4月には研究会で講演会を行い、プリントアーティストとしての作品(ロベール・ドアノー、ジャック・アンリ・ラルティーグ、エドゥアール・ブーバといった写真家のプリント)や、自身の作品を多く見せてもらったことが記憶に残っています。その時の記録は会報26号に書かれています。

今回の展示は自身が撮影・プリントした作品のみで、「愛おしい日常」というタイトルにもあるように、ほほえましい一瞬をとらえた、いかにもフランス人のエスプリを感じさせるものです。

きがつくと、こういう街角のスナップショットは極めて撮りにくいご時世になってしまいました。


2024年3月1日金曜日

古谷津純一写真作品展 私風景/野田2

3月1日、昨年に続き、古谷津さんの個展を野田で拝見しました。(同じ会場で開かれたのは10年前でした。)

作者はこのところ精力的に展示を続けておられます。昨年の中野の個展はこちら

野田市駅ちかくの興風会館。昭和初期の建物で、風格を感じさせます。(電線が邪魔です・・・)
会場は地下のギャラリー。 
エボニーの8×10が睨みをきかせています。

今回は自然の風景より、「人工造形物」が中心となっています。いつもながらの古谷津節にとても刺激を受けました。
静謐な風景に動きを感じさせる切り取りも見事です。夜明け前の光と無風とを選ぶために、何回も通うという作品創りの情熱は見習わなくてはなりません。

市内には歴史的な建物も多く残っています。「旧野田商誘銀行」は、会場のすぐ近くにあり、「醤油」の語呂合わせだそうです。