東京も冷えてきた一日でしたが二つの写真展を廻りました。どちらもゼラチンシルバープリントの表現を極限まで突き詰めたプロフェッショナルの作品です。
石元泰博「伝統と近代」 (東京オペラシティアートギャラリー)
都写美と並んだ生誕百年記念展もいよいよ終盤。作家の造形力に圧倒される展示です。桂や伊勢神宮といった大作より、初期の金網などをモチーフにした多重露光作品などにすごさを感じました。東京も冷えてきた一日でしたが二つの写真展を廻りました。どちらもゼラチンシルバープリントの表現を極限まで突き詰めたプロフェッショナルの作品です。
石元泰博「伝統と近代」 (東京オペラシティアートギャラリー)
都写美と並んだ生誕百年記念展もいよいよ終盤。作家の造形力に圧倒される展示です。桂や伊勢神宮といった大作より、初期の金網などをモチーフにした多重露光作品などにすごさを感じました。六本木アマンドの角を曲がり、芋洗坂を下ったところにあるストライプハウスギャラリーを初めて訪ねました。千代田路子さんの写真展を拝見するのは昨年に続いて二度目ですが、今回は広島にあるという修道院を舞台にした作品群です。(11月20日まで)
西麻布のギャラリーE&Mまでは歩いて20分ほど。午後の当番に間に合いました。
写真展の会場であるギャラリーE&M西麻布から徒歩圏?にある二つの写真展にいきました。
東京都写真美術館では、入り口で体温チェックを受けて入場。石元泰博の写真は何回観ても新たな発見があります。例えば「シカゴ こども」と題されたシリーズのNo.6は、着飾って星条旗を持つ黒人少女、それをちらっと見おろす白人女性の視線、そして石元の視線は交わらない。1960年という時代は今以上にこの視線は離れていたと思われるのですが、本質は今も変わっていないようです。それにしても作者の瞬間的な造形力は圧倒的です。さて、6時で我々の写真展がクローズしてから、骨董通りを少し歩いてヴィヴィアン・マイヤー日本初個展と銘打たれた「Self portraits」(11月28日まで)へ。会場はAkio Nagasawa Gallery Aoyamaで初めて行く場所です。写真展の看板も出ていないので、まさに知る人ぞ知るところ。11月10日からいよいよ写真展が始まりました。今年は残念ながらオープニングパーティも、そしてギャラリートークもできない事態となってしまいました。
快晴で急に寒くなりましたが、多くのかたにご来場いただきました。


骨董通りのギャラリーストークスでは服部一人「Days in Africa」。現地で何年も暮らして撮影したという力作。アグファの印画紙がなくなると知って買い占め、冷凍保存しておくほどのこだわりを持つ作家です。ゾーンシステム研究会のメンバーが時々グループ展を開かせていただく、つくばの Gallery Y を訪問しました。現在は”-shirt”という個展を開催中です。
ビルの2階で、予め展示内容を知っている人が訪れるようです。
衣服についてはあまり(というか全く)知識もないのでうまく表現できませんが、既存の常識にとらわれないというモノづくり(縫製もすべて自分で行っているそうです)にははっきりとした自己主張があります。https://designlablights.com/
現在は世界的なブランドになっているデザイナーもこんなところから出発したのかな、などと想像してしまいます。実用品の枠を超えた立体作品として鑑賞しました。
8月26日にオープンした「ファインプリント 銀塩写真の魅力」展も31日で最終日となりました。コロナに加えて猛暑という悪条件のなかで、来場いただいた方も例年の数分の一という結果になりましたが、それでもありがたいことに数点のプリントをお買い上げいただきました。
写真をコレクションすることはまだあまり一般的とは言えないでしょうが、気に入ったイメージを手元において愛でることはやはり楽しいことです。のみならず、出展した人の励みにもなります。時節柄オープニングパーティも打ち上げもできませんでしたが、また来年も開催したいということになりました。
4月の開催予定が緊急事態宣言で延期となった「ファインプリント 銀塩写真の魅力」展が開催の運びとなりました。展示準備は換気を良くしたために、都内上空を頻繁に飛ぶことになったジェット機の騒音を聞きながら行いました。
多くの方に見てもらいたいのですが、はたしてどうなりますか・・・
後から気が付いたのですが、今年の4月22日はアンセル・アダムスの没後36年にあたりました。仏教でいうところの三十七回忌ですね。
ポラロイドを発明したエドウィン・ランド博士とアダムスの交友は有名ですが、ランドは誰よりも早く、軍事技術としてのデジタルカメラ技術に注目していたというのです。だとすると、アダムスは私たちの想像以上に電子画像技術に詳しかったのではないか、そんな空想も膨らみます。
4月19日(日)の日経朝刊にアンセル・アダムスの記事が載っているという情報を会員のKさんから聞き、あわててコンビニに走りました。新聞を一部だけ買うのに初めてクレジットカードを使いました。
そういえば4月18日の朝日書評欄では「永遠のソール・ライター」が取り上げられ、評者はアプリなどによって「写真」が「光の絵」であることを多くの人が認識するようになっていると指摘しています。
研究会の有志でアダムスの暗室を訪れたのは2005年のことで、もう15年も経ちました。新聞で見る限り今も変わっていないようです。
銀座2丁目 写真弘社ギャラリー・アートグラフ 「デジタルモノクロームの世界」展
銀座1丁目 富士フォトギャラリー銀座 小木曽光利 「8000m峰 14座」展
「スポーツ報道写真展」とあるので、観る前から想像がついてしまうのですが、誰もが知っているスーパースターの決まりポーズだけではなく、プレーに臨むアスリートの緊張感なども表現しています。タイトルに「報道」の文字を入れないといろいろ制約もあるそうで、写真の技術とは無関係な奥深いこともあるということでした。今年はオリンピックイヤーで、報道席カメラの白黒対決にも興味がわきますが、この世界ではまだミラーレスの出番はないそうです。