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2018年8月31日金曜日

遊撃

所用があって新宿御苑のシリウスに赴き、山岸正和写真展「遊撃」をみました。
どこか懐かしい雰囲気の(といってわかる人は団塊の世代でしょうか)白黒によるストリート写真です。Tri-Xで思い切り増感現像していたころ・・・というほうが適切でしょうか。画像のシャープさ、粒子のなさが現代を感じさせます。

で、驚いた事に、作者はA4版16ページの写真誌を発行していて、それを来場者に配って下さるのです。(あいにくご本人には会えませんでしたが)
 会場で写真集を販売する例はよくあるのですが、これほど力を入れて情報を発信しているところに作者の強い意志を感じます。

会場を出るとまたまた猛暑の新宿をさまようわけですが、自分の眼も赤フィルターをかけた白黒写真風になっていました(ウソ)。



2018年8月13日月曜日

デジタル写真は写真ではない

「デジタル写真は写真ではない」こんな挑発的なサブタイトルをつけた写真展にいきました。(KZM Photo Session old new school 展・8月19日まで・原宿近くのVacant http://darkroom.jp/)

会場は約140㎡もある広いイベントスペースで、12日には写真家でこの展覧会を主宰した三好耕三氏と、デザイナー 藤原ヒロシ氏のトークショーがありました。
「デジタル写真は『画像』であり、これまで長年つみ重ねて来たフィルム写真とは別物である。フィルムをなくしてはならない。」とする三好氏と、「デジタルも写真技術進化の延長線上にあり、別物ではない」とする藤原氏の対話は興味深いものでした。
「写真をコレクションすることはあるが、インクジェットのプリントは買わない」という藤原氏のことばに、なにか重要なポイントがあるように思えました。

2018年7月18日水曜日

広川泰士写真展 Portraits


身の危険を感ずるほど暑い夏の昼間、写大ギャラリー
の 広川泰士写真展 Portraits を観にいきました。
建物の壁も日の光を強烈に反射していますが、中に入ってほっとひと息。

先ず目に飛び込んでくるのが相馬市で撮られたという被災者の群像。キャプションを見なければそれとは気付かない、明るい笑顔がカメラに向かっています。

会場の壁を埋め尽くしているのは少し前に有名だった芸能人や文化人、そしてカメラに向ってポーズをとる市井の人々など、じっくり観ていると飽きることがありません。
活き活きとした表情を捉えていながら、ときに毛穴の中のひげまでもはっきり見えるほどの描写に技を感じました。

この作家の写真は、コンセプチュアルなものも楽しめるのですが、写真の原点ともいえるポートレートはまた違った面白さがあります。
昨年の橋口譲二写真展もそうだったのですが、人物だけで構成した写真展は、自分が観ているのと同時に観られているという感覚、その人たちのその後の運命など、色々なことを考えながらじっくりと観て興味が尽きません。

で、建物を出るとまたもや熱波に襲われます。再来年のオリンピックではどうなるのだろう、などとあらぬことを考えながら中野坂上までの坂を登りました。

2018年7月8日日曜日

ポートフォリオ展 パーティ

九州や西日本では豪雨で大変な被害が出ていますが、東京近郊では猛暑も一段落した七夕になりました。
そんな夕方、南青山のギャラリーストークスでポートフォリオ展のパーティを行ない、多くのお客様と歓談することができました。

 中島秀雄代表挨拶

 河野和典氏のスピーチ


 原直久先生のスピーチ




骨董通りを見下ろすベランダで




2018年7月3日火曜日

ポートフォリオII展 展示完了

猛暑日が続く7月2日、南青山のギャラリーストークスで展示作業を行いました。


 ギャラリー 鈴木先生の手際よい作業で、あっという間に展示完了





函入りポートフォリオの実物も、会員力作の展示台で閲覧できます。
初日は7月4日ですが、少し暑さがおさまってくれることも願っています。


2018年6月19日火曜日

これからも 江平龍宣写真展

ここしばらく地震が続くと思っていた矢先、昨日は大阪で大きな災害がありました。
偶々今日から、井の頭公園近くのキチジョウジギャラリーでは江平龍宣写真展「これからも」続く営み が開かれています。(6月25日まで)
http://kichijojigallery.com/

そうと知らされなければ、おだやかな農村風景と、そこで暮らす人たちをやわらかく描写した写真ですが、作者が東日本大震災の直後からとり続けている福島の様子だそうです。
すべて6×6で丁寧に撮られ、そして自分でプリントしたという写真は決してドラマチックではありませんが、それだからこそ、日常の暮しの大切さがより伝わってくるようです。あれから7年経ったのですが、作者は「これからも」ずっと撮り続けていくそうです。
この先、何十年もの記録を積み重ねていくことは写真の持つ大きな力だと思いました。

2018年6月3日日曜日

写真のマナー

飯田スタジオという会社から研究会宛に「良い撮影マナーの輪を広げよう。」というワッペンが送られてきました。
同封の趣意書には「・・・近年、一部の写真愛好家による写真撮影マナーの悪さが大きな問題となっております。・・・」とあり、このワッペンをつけることで「自己への啓発、周囲への啓発として広がれば・・・」と考えているそうです。

そういえば数年前、研究会で北海道に撮影旅行をしたときも、いたるところに「立入り禁止」の各国語の立て札があり、その直後に有名な撮影スポットの樹が地主によって伐られるというニュースがありました。

このワッペンは2個1400円で売られ、「売上げの一部は撮影マナー向上促進のための活動に役立てる」とあります。具体的にはどのような活動が有効なのか難しい問題ではありますが、立札が増えることだけは勘弁して欲しいですね...

2018年5月13日日曜日

ダゲレオタイプと湿版写真展

先日、東麻布と西麻布のファインアート系写真展をはしごしたのですが、その延長線上にある池尻大橋のモノクロームギャラリーレインで「容子 展 /  湿板 & ダゲレオタイプ 」を観ることが出来ました。作者・容子さんの初個展とは思えぬ充実した展示です。(6月3日までの土日のみ開廊)

ダゲレオタイプは言うまでもなく最初期の写真技法ですが、銀メッキの光沢に浮かび上がる画像はきわめて精緻で美しく、用意された虫眼鏡や懐中電灯を使うと紙ベースのプリントと一線を画す世界に浸ることができます。
アーティストは古典技法のプロセスが「楽しくて仕方がない」そうですが、選んだ被写体は理科実験器具や人形など、どこか19世紀の西欧を思わせるもので、死の匂いがまつわりついているように思うのは私だけでしょうか。
オープニングパーティに参加した専門家に伺うと、湿版写真に手を染めている人は全世界で1万人にもなるそうで、その広がりに驚かされます。ゼラチンシルバーという工業製品として確立した材料を使うのではなく、すべてを手作りする楽しさゆえにということです。それにもかかわらず、というか、それゆえにというべきか、今回の個展のように確固とした世界を創り上げる人はそう多くはないらしい。

かつて利便性や安定性の故に淘汰された「古典」プロセスが、ゼラチンシルバーの没落によって新たな生命をふきこまれ、復活するのを目の当たりにした次第です。

2018年5月10日木曜日

西麻布から東麻布へ

西麻布と東麻布にある写真のギャラリーで、ファインアート白黒写真の展示が始まっています。どちらも8×10という大型カメラで捉えた風景が主です。

・土居慶司ファインアート写真展 米国西部ランドスケープへの誘い
ギャラリーE&M 西麻布 5月26日まで

 "West coast photographic movement"などと呼ばれ、アメリカ西海岸を中心に発展したストレートフォトグラフィーの直系といえる作品です。作者が力を入れているカーボントランスファーという古典技法は、ゼラチンシルバーとはすこし異なるテクスチャーをもったプリントになっています。
ワークショップも開催されますが、すでに満員ということで、古典技法に対する関心の高さが伺えます。これから夏になって水温が上がると作業が難しくなるそうで、まさに季節限定の技法ですね。
















・原直久作品展「蜃気楼IV」
PGI 7月7日まで

西麻布から歩いて30分余、東京タワーを見上げる東麻布のPGIで、9日から原直久作品展がスタートしました。この日はオープニングパーティで、多くの方が詰め掛けています。
アーティストステートメントによると、うまくいかずにプリントしなかったネガを組み合わせることで新たな表現を手にしたということです。種明かしを教えて頂いて納得できました。
「写真の神様が手助けして微笑んでくれたのではないか・・・」と、謙遜しておられますが、ぎりぎりまでの努力があってこその発見でしょう。






ストレートな作品も見事で、カリフォルニアのポイント・ロボスかと思いきや九十九里浜が舞台なのだそうです。

こうしたファインアートの写真を扱うギャラリーが増えることを願いつつ麻布の街を後にしました。




2018年4月30日月曜日

池田龍雄展

先日、練馬区美術館の池田龍雄展に行ってきました。

(会員のHさんからの情報で知りました。)

池田先生はシュールレアリスムの画家で、数年前、研究会総会でレクチャーを行っていただいたことがあります。レクチャーの際は画集を見せていただいたのですが、本物は比べ物にならないくらいの感動がありました。著作権があるので画像は載せませんが、以下美術館のHPをご覧ください。https://www.neribun.or.jp/museum.html


世の中を風刺した妖怪のようなイメージが強烈でした。研究会のレクチャーによると、水木しげるにも影響を与えたとのこと。また今回の展覧会でわかったのですが、絵だけでなく、パフォーマンスをやっていた時代もあったようです。なにしろ必見です。


最寄り駅は西武池袋線の中村橋から徒歩3分。私の自宅から距離的には遠いのですが、何と「最寄り駅から直通運転で行くことができる」ということがわかってなぜか得したような気分でした。

2018年4月28日土曜日

森健児写真展 Flowers

 表参道のChristofle青山本店で森健児写真展「Flowers」が開催されました。(5/13迄)

ナポレオンも愛用したという歴史のある銀器の店で、銀のフォトフレームに収められた写真は、通常の写真展とは一味も二味も違う宝石のような光を放っています。
アーティストステートメントに「写真が発明されて以来、その感光材料としてシルバーが使われてきました。 シルバーの美しさが時代を写し撮ってきたのです・・・」とあるように、色彩豊かな花をあえて白黒写真で表現するのは、(私が知る限り)この作家の一貫した姿勢です。その作品は、色彩を殆ど排除した銀器との相性がことのほかよいように思えます。華やかな光を反射する銀と、光を吸い取り固定する銀粒子との対比のおもしろさでしょうか。
官能的な花の美しさばかりでなく、どこか分析的で即物的なカール・ブロスフェルトの写真を想い起こさせる作品もあり、作者の力量を感じます。

このような写真展がなければ、まず足を踏み入れることのないシルバーの世界に、ゴールデンウィークの初日に訪れることができました。


2018年4月24日火曜日

妙高高原撮影会

4/21(土)-22(日)、中島先生ご指導のもと、総勢6名(中島先生、藤田さん(柏崎)、宮内さん(茨城)、大野さん、中澤さん、鈴木(知))にて春の撮影会に行ってきました。



まだ4月だと言うのに、陽射しは初夏のようで軽く日焼けしました。予想どおり残雪はかなり厳しく、かたまりがちらほら残るぐらいでしたが、藤田さんのナビゲーションのお陰でポイントを巡って頂き、快適な撮影ができました。前日に入られてた中島先生のリサーチで見つけた不思議な廃墟も印象的でした。21日は、妙高高原を中心に、イモリ池、別荘地周辺、関川の河原などを撮影しました。


22日は、皆さん早朝からホテルの周りを撮影していた模様、、、それから車で近くのゴルフ場、残雪の残る北側斜面などへも行きました。


より条件の良いところを探してみましたが、まだ道路整備が終わっていない通行止めが多く、午前中は黒姫牧場、御鹿池などをまわりました。






午後は、宮内さん大野さんとはお別れ。宮内さんは小布施のらくがんを買いに、おしゃれな赤いFIATの大野さんは、松之山の美人林(ブナ林)を撮りに行かれた模様。


残る4名は戸隠まで足を延ばしました。
戸隠は思いのほか条件が良く、残雪もかなり残っていました。



今回はここで夕刻まで粘るのかと思いきや、、、許された時間はたった1時間!!
後ろ髪引かれる思いですぐに移動し、結局、鏡池までたどり着いたのでした。



最後は、途中のカラマツ林の伐採跡を中島先生の一念発起で強硬突破!!!
印象的な戸隠山を捉えることが出来ました。(地面は湿地帯だったが、足場の悪さをものともしない中島先生😅)




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2018年4月23日月曜日

菩提樹ラスク

昨日、日吉のリンデンバウムで手に入れた菩提樹ラスクですが、さっそく発注者の許可を得てひとくち頂きました。バウムクーヘンにバターをしみこませて焼いたという能書きでも判るように、かなり濃厚な味わいです。最近流行の?発酵バターを使っているそうで、これが風味を増しているのでしょう。
Pâtisserie Lindenbaum という店名には、独仏の国際親善を願う意味も含まれているのか、などとあらぬ想像をしながら美味しく頂きました。


ギャラリー宙 コレクション展

 写真のコレクターとしても有名な会員のAさんは、自宅の一室をギャラリーにして時々写真展を開いています。今回は4月後半の土日に久しぶりの展示があったのでお邪魔しました。前回、私が拝見してからは4年が経っていました。
よく晴れた日曜の午後、東横線日吉駅から25分ほど歩いて到着しましたが、初夏を通り越したような暑さです。個人のお宅なので限られた人しか来ませんが、それでも見知った顔が続々と集まってきます。
案内状に「今回の展示はカラーの現代写真をメインに展示します」とあったのですが、実際に拝見するとジャンルー・シーフやルース・バーンハードの有名なヌード、大辻清司、最近亡くなった風間健介といった作家たちの白黒写真もあります。「展示のバランスをとる必要があった」とのお話でしたが、それより「どうやって手に入れたの?」などと下世話な話になってしまいました。

Aさんに作品や作者について丁寧に解説していただきましたが、現代の写真ではそのコンセプトを言葉で説明することも重要な要素になっているそうです。ネット上のフリー画像素材をプリントし、コラージュしてから撮影・プリントすることで架空の物語を紡いだという作品は、いきなり観てもそのバックグラウンドを理解することはできないわけで、そのコンセプトまるごと一式が作品なのでしょう。この話を聞いて、前に紹介したサマセット・モームの「・・・美は各時代の要求に関わるものであり、・・・絶対的な美の本質を探すのは無駄だ・・・」という文を思い出しました。
最近のアートの傾向は「絵画が具象的になり、写真が抽象的・コンセプチュアルになってきている」のだそうです。これが時代の要求なのでしょうか。
こんな話をしていると、あっという間に夕方になってしまい、本当に楽しいひと時でした。
で、帰路には前回と同様リンデンバウムのバウムクーヘンを買いました。バウムクーヘンで作った「菩提樹ラスク」が絶品で、これも家内から厳命を受けた大切なミッションなのです。

2018年4月7日土曜日

黒白フィルム販売終了

朝刊に「白黒フィルム販売終了へ」という見出しで、富士フイルムが「白黒写真用「黒白フィルム」の販売を終えると発表した。」とでていました。
昨年のシートフィルムに続き、35mm、ブローニー、印画紙もすべて終了するようです。

http://ffis.fujifilm.co.jp/information/articlein_0081.html?_ga=2.58039404.735524514.1523059653-796062856.1518665996
明記はされていませんが、関係の現像薬なども無くなるでしょうね。

それにしても、これだけの文の中に「白黒」「黒白」「フィルム」「フイルム」と、色々な表記があるものだと感心します。新聞の校閲担当も大変でしょう。

2018年4月6日金曜日

東京オルタナ写真部 写真展

表参道のピクトリコギャラリーに注文したものをとりに行くと、「東京オルタナ写真部」という写真展を開催中でした。
サイアノタイプ、鶏卵紙、カーボンプリントなどさまざまな技法による作品が展示されています。なかにはインクジェット用紙にサイアノタイプの感光剤を塗ったという作品もあり、古い技法でもいろいろな試みを行う余地がありそうです。


女性の作品が目に付くのは、しっとりした表現が合うからでしょうか。

サイアノタイプで感心したのは昨年見たバウハウスでの展示でした。表現を豊かにするにはそれぞれのノウハウがあるのでしょう。