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2014年11月11日火曜日

古谷津さん個展

会員の古谷津さんが個展「私風景/野田」を開催されたので、早速お邪魔しました。 会期は16日(日)まで、13日(木)は休館です。
東武野田線 (アーバンパークラインというおしゃれな愛称に変ったそうです)の野田市駅から、かすかに醤油の香りが漂う道を歩くこと数分、昭和初期に建てられたという重厚なつくりの「興風会館」の地下ギャラリーが会場です。
 
主に数年前から撮りためたという写真は、35mm、645、4×5、5×7、8×10という多彩なフォーマットが駆使され、それぞれの性格にあわせた絵作りがされています。
ご自分の庭のように知り尽くしたホームグラウンドで、水溜りに映った木々や白い枯木などの美しさを発見し、的確に表現する腕前には脱帽します。
異なるフォーマットのフィルムから、これだけ多くのプリントを作る努力も半端ではなかったでしょう。
会場の雰囲気も作品にマッチした落ち着いたものでした。
 
ついついおしゃべりしていると、奥様から何杯もコーヒーを頂くことに。
秋も深まり始めたこの季節、自分ももっと撮らなくては!と反省しながら家路につきました。
 
 



 





2014年11月3日月曜日

マイケル・ケンナ トークショー

11月2日 渋谷の西武百貨店でマイケル・ケンナのトークショーがありました。 ギャラリーにパイプ椅子を並べた会場は盛況で、ぎりぎり座ることが出来ました。 見知った顔もちらほら。
 
1時間あまりのトークから、気になった言葉をすこしメモしました。
 
***
 
私は隠れたもの、不在のもの(absense)に興味がある。 見えるもの(appearance, presense)を説明することに興味はない。
写真を始めたころは人生からの逃避となる美しいものを撮っていたが、次第に考えが変わってきた。 美しさは対象にではなく、観る人の心に生まれるものだ。 私は人は写さない。 観る人が入り込む創造的な余地(creative space)を造りたい。
 
同じ場所を何回も訪れて撮影する。 時間の変化を楽しんでいる。
 
人は必ず死ぬ。 その後どうなるかは誰も知らない。 その疑問は誰でも持つだろうが、自分はいつも考えている。 観る人に問いを投げかけている。
 
その風景を撮影させてもらえる幸運に感謝しながら撮っている。 撮影中はアシスタントにも声をかけさせない。
 
***
 
自作や創作意図について、明快でよどみのない説明が印象的でした。
 

プレスシャッター用レリーズ

先ごろ手に入れたレンズにはプレスシャッターがついていました。 これはシャッターチャージとレリーズが一回の動作で出来る便利な構造なのですが、副作用としてレリーズのストロークが長くなっています。
はじめての撮影で手持ちのケーブルレリーズを使ったところ、シャッターが押し切れずあわてました。 調べてみると専用のケーブルレリーズもあるようでした。https://www.wista.co.jp/show/acces/acce1.html

手持ちのなかで使えそうなものを探すと、ゴム球を握ってシャッターを切る「エアレリーズ」のストロークがすこし長いことがわかりました。
上 ケーブルレリーズ
下    エアレリーズ

実際に取り付けて試してみると、数秒以上のバルブ撮影も問題ありませんでした。 今まであまり使わなかったアクセサリーですが、意外なところで活躍してくれそうです。

2014年10月26日日曜日

修理のついでに

タチハラ8×10カメラの蛇腹にピンホールが数か所できた。
ワイドレンズで撮影の時は影響は受けないけど、長焦点レンズで蛇腹を伸ばすと
かぶり布をかけても一寸心配。
自分で穴埋めも考えたけど今回は蛇腹を交換することにした。
現在の蛇腹は人工皮革の為、畳んでおくと蛇腹同士がくっいてしまい
広げるときバリバリと嫌な音が出て毎回破れるのではないかと不安させる。
何れ本革製に交換する予定だったので、今回思い切って出費することにしました。
御徒町の新橋イチカメラに依頼した。
8×10蛇腹交換の費用は概算で国産牛革で約64,800円、人工皮革で54,000円

その後、渋谷西武B館8階でマイケル・ケンナ写真展を見る。
本人プリントの写真がブックマットされていて329,400円~販売されていました。
来週2日はトークショーと、販売されている写真集を買うとサインがもらえるそうです。

神宮前まで歩きハービー・山口氏の写真展を見る。
若い人たち(女性)に人気のようで多くの人たちが出入りし
サイン入り本を2~3冊ずつ買っていかれました。



2014年10月19日日曜日

海辺の撮影

朝、お天気が良かったので8×10を担いで茨城の海へ行ってきました。
前から気になっていた風力発電機の撮影です。
中々、道路から入っていくところが見つからず一寸大変です。
入りやすいところは私有地で高圧電流の注意書きがあって入れません。
藪をこいて海辺に出て撮影です。
今日は穏やかでプロペラもゆっくり回っています。


2014年9月26日金曜日

Jeanloup Sieff写真展 『美の視点』

最近、展示される機会が多いジャンルー・シーフですが、銀座四丁目のアートギャラリーM84にはじめてお邪魔しました。 (9月27日まで) http://artgallery-m84.com/

 個人的には、かつて「カメラ毎日」誌上で大辻清司氏が解説していた「ジュディー」が最も気に入っています。 今回も会うことが出来ました。

舞台装置は白い壁と木の丸テーブルだけという最小限の設定。 テーブルを挟んで正面に座るジュディーと、一緒にコーヒーを飲んでいるような、そんな気持ちにさせてくれる一枚です。

帰り際、GIPの倉持社長から、10月に目黒のコスモスでコレクション展IIを開催するので、ぜひ来てほしいとDMをいただきました。
10月7日(火)~12日(日)、パーティは初日の18時半ということでした。

土居慶司氏 磁器写真展



土居慶司氏が横浜 関内駅近くの吉田町画廊で「磁器写真展」を開催中です。(9月28日(日)まで) http://www.yoshidamachi.net/?cat=5


10x10cmの純白のタイルに、カーボントランスファーという技法で転写された写真は、今までに拝見したイメージもあるのですが、想像以上に階調も豊富で美しいものでした。
お話を聞くと、大変な試行錯誤の上に開発できたプロセスということでした。 高温で焼成されたイメージは有機物を含まない究極のアーカイバルプリントでしょう。 単に保存性だけではなく、そのイメージのクオリティの高さは研究熱心なエンジニアとしての土居氏の面目躍如といったものでした。
つい1時間以上もお話を伺ってしまいました。

2014年9月23日火曜日

Matthew Pillsbury 写真集



http://matthewpillsbury.com/works/city-stages/ヒルサイドフォトフェアで知ったMatthew Pillsbury の写真集 City Stages が手に入りました。
ギャラリーの話では「この作家は人気がうなぎのぼり」なのだそうです。

8x10を使い、都会、ホテルの一室、博物館や美術館などで撮られたイメージはどれも長時間露光で、人の姿は幽霊のようにぼやけています。 その反面、モノの存在感は際立っています。
ルーブル美術館のモナ・リザ、博物館の化石や骨格標本など、永遠の命をもつ物質の前で、生身の人間はその存在も不確かなように見えてきます。 室内でパソコンやテレビを見つめるひとも、虚ろで真っ白な画面と同様、希薄な存在に過ぎなくなります。
しかし、ページをめくっていくと、その存在感が薄い人間の活動が文化を築いてきたということに思いがいたります。 イメージの美しさと、そんなことを考えさせる着想が人気の理由なのでしょうか。

作家のホームページを見ると、来日して撮ったカラー写真も多く載っています。 観光名所ばかりでなく、拙宅近くの公園も登場していて、少し驚きました。
みなれた風景を異世界のように撮る、そんな試みもしてみたくなります。

Fujinon W 180mm f5.6




8x10のカメラを手に入れてから、接写を除いて300mmばかり使ってきました。 すこし広角レンズもほしいと思ってネットで調べていると、フジノンW180mm f5.6の旧タイプがぎりぎり8x10をカバーするという情報を見つけました。これなら多少四隅が切れても広角らしい描写が期待できそうです。 新旧タイプの見分け方は、レンズ名などがネーム環(正面から見えるレンズ周りの部分)に書いてあるものが旧タイプ、鏡筒の外周に書いてあるものが新タイプだということでした。
デパートで開催していたクラシックカメラ市で探しても新タイプばかりで、 店員にきいても、「ネットの情報は間違いが多いですよ・・・」と懐疑的なご意見です。

ヤフオクに登録して待つことしばし、ようやくみつけて13,000円ほどで落札できました。(ちょっと高め!)
品物が届いてみると、シャッターの取り付けリングがなく、これも探し回ってワイズクリエイトで入手。
レンズボードは東急ハンズで買ったパドックという赤い材木と真鍮板で自作し、ようやく格好がつきました。
ピントグラスから覗いてみると、確かに四隅はぎりぎりでほとんどライズする余地はなさそうです。 4x10のパノラマでも良いか、と思っているこのごろです。

2014年9月21日日曜日

村越としや写真展

吉祥寺美術館で9月20日から 村越としや写真展 「火の粉は風に舞い上がる」が開催されています。(11月3日まで) http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/

写真家の郷里である福島を撮った白黒の大判プリントが中心の展示です。
「火の粉は・・・」というタイトルから連想される内容とは異なり、所々に雪が残る静かな山村の風景が淡々と捉えられています。 登場する生き物は雄牛だけで、人の姿は殆どありません。

いくぶん迷路のように仕切られた展示室を歩きながら、大きなプリントを見ていると、「大切なものは目に見えない・・・」という言葉をゆっくり思い出します。
ただ、少し残念なのはせっかくのゼラチンシルバープリントの出来にムラがある点でしょうか。
同じ作品をパンフレットで見るほうが、ずっと調子がよいと感じられるものもありました。

10月25日には平間至とのトークショーがあるそうです。(要予約)
入場料は100円。 常設展示・浜口陽三のメゾチントも必見です。

2014年9月14日日曜日

ジョック・スタージス写真展


 ゾーンシステム研究会の例会後、有志が日本橋大伝馬町のみうらじろうギャラリーで開催中のジョック・スタージス展にお邪魔しました。

 ジョック・スタージスは8×10で撮った自然のままの人物写真が有名ですが、今回はライカS2という中判デジタルカメラで撮影したものもあるそうです。 展示されているインクジェットプリントではほとんど区別ができませんでした。

 スタージスの写真展は中国でも開催されたのですが、韓国では開けなかったそうです。 また、現在では愛知県方面で写真の展示をめぐって明治時代を髣髴とさせる騒ぎが起きているようで、これらのトピックを比較すると、その国の文明開化の度合いと見かけの先進性とは相関しないように思えてきます。


 会場ではローライフレックスの「ジョック・スタージスモデル」なる特別版も販売されています。 コレクターズアイテムに最適とのことでした。 ちなみにお値段は83万1600円、ちょっと持ち合わせが足りませんでした...

ローライフレックス ジョック・スタージスモデルを手にするみうらじろう氏


2014年9月8日月曜日

Ray McSavaney 写真集

http://www.raymcsavaneyphotography.com/index.htmlJohn Sextonからのニュースレターで、このRay McSavaney のことを知りました。
かつてセクストンのワークショップを手伝ったこともある写真家で、この7月に亡くなったのだそうです。 その遺作などを維持管理するために、20年ほど前に出版した写真集を買ってほしいという内容でした。

作品をホームページで見ると、被写体はセクストンの作品でもよくお目にかかる風景が多いのですが、ありふれたスコップや工場のドア、高速道路のコンクリートなどが独特の光を放っているように感じられます。

早速本を取り寄せ、しばらくはゆっくり眺めています。

ヒルサイドテラス フォトフェア



オサレな代官山で「ヒルサイドテラス フォトフェア」なる催し物が開かれました。 たまたまチケットを頂いたので、最終日の午前中に出かけてみました。 http://hillsideterracephotofair.com/about.html
 
写真を扱うおなじみのギャラリーや書店、出版社などが出展しています。
 
見慣れた大家の作品も多く展示されているのですが、思わぬ出会いも楽しいものです。Matthew Pillsbury という作家は始めて知りましたが、シャープに捉えられた都会の夜景と、ぶれた人影がとても美しく魅力的です。
思わずお値段を聞くと、「プラチナプリント6点と写真集のセットで100万円です。」 と、こともなげに教えていただきました。 ちょっと持ち合わせが・・・  写真集 City Stages はAmazonで6千円強なので、早速注文。 到着が楽しみです。

2014年8月13日水曜日

目黒から恵比寿へ

写真の展示ではないのですが、目黒区美術館の「ジョージ・ネルソン展」と写真美術館の「フィオナ・タン展」をはしごしました。
 ジョージ・ネルソンはアメリカのミッドセンチュリーを代表する建築家/デザイナー。
展示の主体は家具やオフィス家具、ディスプレイデザインで、半世紀を経てもコンセプトは少しも古びていません。

所々に映画を上映するスクリーンがあり、みとれてしまいました。
「レクイエム」は、廃棄された自動車のスクラップなどを延々と映し、使い捨てにすることへの批判を表明したもの。 アメリカン・カルチャーの絶頂期にあって、そのあり方に疑問を投げかています。
「カウントダウン」は、街角の表札、交通標識、市場の値札など、様々な「数字」を撮影したスライドでカウントダウンしていくというアイデア。 どうしても最後のゼロまで見てしまいますが、その先に仕掛けが・・・ 同世代のチャールズ・イームズにも通じる、おもしろいものでした。

雨も降りそうなのですこし急ぎ足で恵比寿まで歩き、写真美術館の「フィオナ・タン まなざしの詩学」へ。

何の予備知識もなく入ったところ、写真ではなく動画のみの展示でした。 なかでも楽しめたのは「ディスオリエント」。 
大きなスクリーンを寝転がって見上げていると、異世界に踏み込むような気分になります。 作者の意図が那辺にあるのか、ほとんど理解できませんが、仏像や剥製、骨格標本、人形などがうず高く積まれた異国の倉庫を舐めるように見せられていると、この場所を訪れ、8×10で写してみたいという衝動に駆られました。

2014年8月2日土曜日

三陸鉄道 情熱復活物語

出版社に勤務する会員のKさんが編集を手がけた「三陸鉄道 情熱復活物語」が出版されました。昨年の忘年会で「牡蠣くん」を教えてくれたKさんです。
http://zonesys.blogspot.jp/2013/12/blog-post_3261.html


http://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/santetu_reb/


 7月の末、ちょうど本書を読み終えるころにJR山田線を三鉄が引き受けるかどうか、現地調査が行われたというニュースが流れ、すっかりおなじみになった(つもりの)望月社長をテレビで拝見しました。 まさに現在進行中のドキュメンタリーです。
(岩手県知事のコメントは、JRという巨大組織の無責任さを警戒するようにも聞こえましたが、この点は本書ではあまり深くは追求されていません。)

 本書は悲惨な津波の被害からの復興を描いたドキュメンタリーですが、その視点はあくまでも暖かく、現実のつらい部分の描写は最低限に抑えられています。 三鉄といえばあまちゃんというイメージも強いのですが、NHKとのコンタクトの裏話も面白おかしく紹介されていて、あまちゃんを観たことがない私も思わず笑ってしまいました。

 この物語は、絶望的な状況でも強い意志と希望、そして実行の戦略を持てば克服が可能であるというお手本のような内容です。 お互いを思いやる協力精神をもつことが、我々人類が今まで生き延びてきた戦略であったと再認識させられます。 そして、それがあれば、近い将来、自分がヒサイシャの立場となっても何とかなる・・・という希望を持つことができる、そんな内容です。 一読をお勧めします。

2014年6月22日日曜日

2014年 ゾーンシステム ワークショップ

 今年のゾーンシステムワークショップは3月に始まり、6月22日が最終回でした。 少人数ながら熱心な方々が参加し、銀塩白黒写真の奥深さを体験しました。
 
 銀塩写真はいまや完全な古典技法ですが、永年にわたり多くの人々がその表現技術を追求し、開発してきた歴史の重みは簡単に消えてしまうことはないでしょう。 次代につながる若い世代が興味を持ち、学んで行く姿勢は頼もしいものがありました。
 
 中島先生の自作解説など、リラックスしながらも有意義なレクチャーでした。
来年も熱心な人たちの参加を期待したいと思います。
 
 
 

2014年6月15日日曜日

GIPコレクション展

6月14日の例会終了後、研究会有志は地下鉄南北線で目黒に移動し、ギャラリーコスモスのGIPコレクション展にお邪魔しました。 丁度パーティの時間だったので、(というより、その時間に合わせて行ったのですが...)以前からお世話になっているGIPの倉持社長、コスモスの新山社長とも歓談することができました。
コレクターAさんは早速ジャンルー・シーフのプリントをゲット。 私も掘り出し物を探したのですが、あいにく手の出ないものばかりでした。
このように、プリントをコレクションすることも研究会の大切な活動です。
 



2014年5月27日火曜日

風景とは...

村越としやという写真家が気になっています。

福島県に生まれ、県内の静かな風景を大判で撮った作品を発表しています。
説明がなければそれとは気づかない写真。  しかし、その眼差しは大きな災厄に見舞われた土地の記憶へと注がれています。
三軒茶屋の世田谷文化生活情報センターで開催中の「写真とことば、記憶の種」(6月8日迄)と、新宿御苑ちかくのプレースMで開かれていた「リフレクション展」(5月25日で終了)を巡って、その奇をてらわないストレートな表現に、写真の本来持つ可能性を再確認できたような気がします。
そして、プレースMの会場のパネルに掲げられていた倉石信乃氏の長文のコメントに「風景とは何よりもまず政治的である。」という一節をみたとき、一瞬にして四十年前にタイムスリップしてしまいました。 そう、大切な物は目に見えない、それを可視化することが優れた写真なのだと。

2014年5月26日月曜日

応接間改造暗室をつくりました。

 ゾーンシステムの講習を受け、4×5カメラを購入してから1年が経過しました。ゾーンシステムを続けるには、「フィルム現像」と「引伸ばしプリント」を自分で行なわなければなりません。これまでフィルム現像は深夜の風呂場で行い、学校の暗室にあるLPL 7700でべた焼だけを作っていました。不便なことこの上もありません。

 そこで、家じゅうの壁紙を張り替え、フローリングなどのリフォームのついでに、(物置状態だった)8畳の応接間の一画を区切って暗室をつくりました。

 この応接間改造暗室は5月12日に完成しました。しかし、出来上がりには全くの不満です。約4畳の暗室は、カーテンレールで仕切っただけですから、天井との間に隙間が生じてしまい、光が盛大に入ってきます。

 そんな状態で、ベセラー45MTX、水洗器、暗室時計、イーゼルなどを、研究会とN先生から購入し、車で運び入れました。調整においでいただいたN先生も「これだけ光が漏れると、黒い紙でも貼るしかないね」と言います。水洗は応接間の外に上下水道を引いて済ませました。



とりあえずブローニーと4×5シートフィルムを現像してみました。暗室内でダークボックスを用いて作業しましたので、フィルム現像はなんとかなりました。11×14サイズのバライタでの引伸ばしも雨戸を閉じ切って行ったので、大丈夫みたいです。ネガキャリアはKさんに作り方を教えていただきました。  応接間にはエアコンが付いていたので、真夏・真冬でもなんとかなりそうです。



  
 








 

 

 


 

2014年5月22日木曜日

佐藤時啓 光 ― 呼吸 展

快晴の朝から一転して昼は雷雨という目まぐるしい木曜日の夕方、写真美術館の佐藤時啓展を観ました。
http://syabi.com/contents/exhibition/index-2238.html

長時間露光の間に鏡やペンライトを持って歩き回るというおなじみのシリーズが、8×10のネガから引き伸ばされた巨大なインクジェットプリントで展示されています。

お忘れの方があるかもしれませんが、今年の研究会のテーマは「光」なので、その参考になるかとも思って出かけた次第です。

何度も観たシリーズですが、巨大なプリントの前に立つと神秘的なイメージと同時に、暗闇の中で一心不乱にペンライトを振り回している作者の様子が思い浮かび、何回もの試行錯誤やリハーサルに費やしたであろう時間とエネルギーに思いを馳せることになります。 まさに光と格闘している姿!

展示の中盤以降は、ピンホール写真によるパノラマ撮影や、巨大なカメラオブスキュラを使った撮影など新たな視点を追求した作品ですが、個人的な好みでは、この作者ならではのユニークさ、美しさ、世界の見え方の魔術的な変革、といったものにはいささか欠ける気がします。 カラー作品が中心なのも影響しているのでしょうか。
入り口と出口にそれぞれ展示してあった、リスフィルムの裏面から光を当てた作品の美しさはまた格別です。

芸術家として一ヶ所にとどまることはできないのでしょうが、新たな視覚的興奮を期待せずにはいられません。

6時過ぎ、空を見上げると最後の残照が雲を輝かせていました。 自分が展示室に居た時間など、写真家が一枚の作品を撮る為に要した時間よりはるかに短かった、などと考えながら恵比寿駅に向かいました。